1 視察日程  平成17年5月16日(月)

2 視察先  福島県原町市

3 視察目的  「杉並区及び原町市の災害時相互援助に関する協定」について

4 視察結果


(1)原町市の概要
 〔人  口〕48,122人
 〔面  積〕198.49・
〔自然条件〕
 原町市は、福島県の太平洋沿岸の北部に位置し、西部は阿武隈山系が縦走して東方に開かれた緩斜地で、市街地の北方に新田川、南方には太田川が太平洋に注いでいる。年間平均気温は12℃前後で比較的温暖で、降雪もまれにみられる程度である。
〔産業・経済〕
 田園型商業都市として産業・経済集積は福島県浜通り地方北部最大である。農業は水稲を主体に畜産、野菜などが盛んで、工業も電気機械、一般機械、紙・パルプを中心に多様な業種が展開され、農工一体の産業振興を図っている。
〔観光・文化〕
 一千年の伝統を誇る戦国絵巻の相馬野馬追、海洋レクリエーションの拠点北泉海浜総合公園、新田川のサケ漁、全国有数の総合馬術競技場原町市馬事公苑、野馬追をはじめとする歴史民俗自然に関する資料を公開展示する野馬追の里原町市立博物館。
〔伝統行事・伝統芸能〕
 一千年の伝統を誇る戦国絵巻の「相馬野馬追(毎年7月23日〜25日)」。
〔特産品〕
 みそ、漬物、春菊、トマト(水耕)、鮭、石神牛、野馬追武者人形、凍もち、パッションフルーツ

(2)市役所にて会議
1, 説明
・ 市政のあらましについて
・ 各種災害協定について
・ 市の主な災害状況について
・ 総合防災訓練について
・ 地震防災マップについて
・ 避難所マップについて
2, 主な質疑より
・ 原町と杉並をつなぐラインについて
東京の上野までは290・の距離があり、東北道経由して山越えのラインと常磐道経由しての海側のラインがある。大規模災害の際には山越えのラインは使えない可能性があり、海側ラインが中心となる。 常磐道は現在、途中までであるが平成22年までに先の仙台まで開通予定である。海上物資補給ルートはいまのところ想定していないが隣の相馬市に港がある。
・ 大規模地震について
 宮城県沖地震としてマグニチュード7以上の地震が90〜98%の確率で起こるという学説がある。これまで数度の地震では大きな被害はないが警戒しており、防災センターの設置を検討している。
・ 避難所について
 各避難所に防災物資の倉庫は特に設置されていないが、地元商店街との協定により調達することになっている。ちなみにほとんどの商店が商店街に加盟している。
・ 地震防災マップ(危険度マップ)について
危険度マップを作成して市民に公表、配布しているが、現在のマップは割と大きなメッシュで作成されている。今後、これをもとに、より詳細な危険度マップを作成するにあたっては個人の財産価値等の問題もあるため多少の物議があるかもしれない。
・ 市町村合併について
平成18年1月1日をもって隣接している鹿島町、日高町と1市2町での合併が決定している。新市に移行しても今回の杉並区との防災協定については当然ながら引き継がれるものである。
・ 清掃事業について
現在、市の清掃事業は業者委託をしているが、災害時の協力体制については対応できる。また物資の運搬関係については、地元のトラック協会との協定を結んでいる。
・ 通常の防災意識について
市内には100の行政区があるが、各地域に防災自主組織が合計76団体ある。
防災訓練は毎年行っているが、メイン会場には約1000人が集まり、各地のおのおのの会場で訓練をしており、ほとんどの世帯が何らかの形で関わっている。
これまでの市の歴史上から、地震というより、台風、集中豪雨等による河川の氾濫等による水害がたびたびあり防災に対してもともと関心の高い地域である。
原町の利点として、隣どおし結びつきがありそれぞれの顔がわかる近所づきあいがある。また市役所職員の8割が市在住であり6割が市役所4・圏内に住んでいるため非常参集が容易である。
・ 何故、杉並との協定かについて
杉並区とは野球等のスポーツを通じてこれまでも交流があり市出身者で杉並在住の方も多く馴染みやい。
・ 水の確保について
市内2カ所のダムを保有しているが、水道の普及は遅かった。というのは地下水が豊富で飲料水も井戸を中心してきた。 現在でも地下水が活用されているため災害時には逆に有利な点である。